白百合監護院

ＳＭの醜悪さを象徴しているのが,
｢ 鬼畜系 ｣と称する嗜好の者たちだ｡

ＳＭサイトのBBSには，性的な暴力を
好む者たちが大勢いる。 . . 輪姦だの
堕胎だの，吐き気のしてくる奴らだが,
こいつらに利用されるＭ女がいるのも
事実で，ときどきだが彼女たちは私の
ＨＰにも迷いこんでくる。以前，私に
メールを送ってきた子の１人が，その
タイプの｢ Ｍ女 」だった。

彼女から，恋愛感情もなかった初体験や,
地元の先輩が紹介した男にピルを飲まされ
相手をさせられている話しを聞かされた。
その男は34歳の既婚者だったが，家出した
彼女を援交で馴つけ，ピルを飲ませながら
｢ ＳＭ 」ごっこをしていた。

私に，｢子宮が死んじまうぞ｣と言われても，
彼女は｢ どうでもいいし ｣と答える。 まだ
18歳の子だった。

ＨＰにメールを送ってきた「Ｍ女」で私を
怒らせたのは，この子が初めてだ。

キングギドラのように私は火をふいて怒り，
｢ そのゲス野郎と直接, 俺が話してやる 」と
恫喝し，叱れるだけ叱りつけ，彼女にピルの
服用を中止して病院で検査を受診するように
約束させて，おまえにＳＭをする資格なんか
無いと言うと，彼女のメールはこなくなった。

それから1ヵ月が過ぎ, ｢コーチさん｣と彼女の
メールがきた｡ ｢ ひまー ｣。
あのあと，ピルの服用を止め，男とも別れた
と言う。

私が ｢恋人はできたのか｣と訊くと，彼女は
｢できない｣と言う。 しっかり恋愛しろよ，と
説教すると，それっきりメールがこなくなった。

また１ヵ月が過ぎ，「コーチさん｣ と彼女から
メールがきた。｢ＳＭしたい｣ 。

まず,「おまえは恋愛をしろ｣と。恋ができない
女にＳＭする資格は無いと言うと,「自分だって
恋してないくせに」と。生意気である。なぜか
タメぐちでもある。

俺にタメぐちなど２００光年はやい，ＳＭに
興味を持つ前に恋愛を経験しろ，男が真剣に
惚れる女になれ，だれにでもヤらせるような
女の身体に魅力はないぞ，と私が説教すると,
彼女からメールはこなくなった。

私と彼女のメールは，このくりかえしだったが,
夏の終わり頃から彼女のメールはこなくなって
いた。

ある日の朝，彼女からメールがきた。

いつものように件名は「コーチさん」，本文は
｢ あのね 」。朝，８:００まえのメールだった。

何か，彼女に良くないことが起きたのではないか
と，ちょっと私は本気で心配になった。
｢どうしたんだ？」と私がメールを送ると，すぐ
｢コーチさん」と彼女のメールがきた。


彼女のメールには，｢かれしできました」と

ひとこと書かれていた。



. . .



まったく. .



. . .



この話しを京都のＭ女に聞かせたら，何か
勝手に感動された。「 その子，いちばんに
誰かさんに伝えたかったのかも」と。

でも誤解するなよ，と言いたいところだ。

彼女に必要なのは「ＳＭ 」ではなく，普通に
女の子として，心と身体を愛される経験だ。
彼女は何度も失恋し，愛に飢える経験をする
必要がある。

それから自分の心と身体の不純を知り，初めて
｢ 性」の卑しさ， 愚かしさに興じてほしいのだ。


自分の子宮を大事にできないようなＭ女が，
私の奴隷になろうなんざ３００光年はやい。


それを私は彼女に言いたかっただけである。